2007年第1弾シングル『Baby Don't Cry』がロングセラーのなか、従来のファン以外にもアピールしたこの曲に続いて、ニューシングル『FUNKY TOWN』ではタイトルどおりのアッパーでファンキーなテイストを全面に打ち出した。しかもこの曲、本人出演は約2年ぶりというCMにも起用。シックでキラキラ感あふれる彼女の姿がCMやポスターからもあふれるように伝わってくる。2007年新たな世代に突入する彼女が、以前にも増して輝いて見えるのはだれもが認めるところ。その理由を飾らない素顔から探ってみた。
「大胆な言葉のほうがイメージをつかみやすい」
2007年第1弾シングル『Baby Don't Cry』がロングセラーのなか、早くも今年第2弾シングルがリリース! 今回は前作とうってかわってファンキーなアッパーチューン。「J-POPとR&Bとか、ジャンルを分けてるわけじゃなく、今の自分が歌いたいもの、自信をもってカッコ良く見せられる確信、それがジャッジの基準」と言う彼女。冒険を恐れず、自分スタイルを突き通す。それが安室奈美恵だ。しかし、そこには驚くほど気負いがない。インタビュー中も気づけば笑い満載で、15周年を迎えてもなお“アムロちゃん”“奈美恵ちゃん”と慕われる彼女の人柄がうかがえる。そんな、見る者を圧倒するステージ上では知りえない、意外なまでの素顔を探ってみた。
■新曲『FUNKY TOWN』はアッパーチューンながら、大人っぽさもあってすごく新鮮。これは今年の安室奈美恵の軸になる曲になるのかな?
安室:そんな感じもありますね。あとは、前作『Baby Don't Cry』の反動も多少あったかも。トンがった曲で踊りたい! はっちゃけたい! って。
■今まで歌ってきた曲のなかでも特にとがってるほうじゃない?
安室:“That's T.kura&michico(※編集部注)サウンド”っていう感じですよね。T.kuraさんやmichicoさんの曲って、今私がやりたいことだったり、自分でも気づかない新しい引き出しを作ってくれるような刺激が毎回あって、いつもお願いしてできあがってくる曲を聴くのがすごく楽しみなんです。
■歌詞もかなりワイルドな大人のパーティーアニマルって感じのイメージだけど、奈美恵ちゃんのプライベートって近いものがあったりする?
安室:クラブは行かないですね。10代のころはたまに行ってましたけど。歌詞に“感じ悪いVIPルーム”ってあるけど、そのころは入れなかったし(笑)。
■このレコーデングはどうだった?
安室:楽しかったですね。わりとあっさり迷いもなく。
■こういう曲ってクールなモードにスイッチを切り替えて歌うのかなって思ってたんだけど、実際は淡々とやってるってこと?
安室:たぶん、それはmichicoさんマジックで彼女の歌詞がそうさせるんですよ。自分からこうしなきゃってことじゃなく、本当に引き出される感じ。たぶんmichicoさんは私をすごく読んでて。“たぶんこのコはこういう刺激的な言葉もサラっと言えたり、合う”ってわかってるんだと思う。もしくはこんな言葉を言わせてみたいとかね。
■昔、インタビューで、「YO!」とか「Yeah」っていうのはかなり恥ずかしいって言ってたでしょ。
安室:あ~、それはいまだに難しいし無理ですね(笑)。大胆な言葉のほうがまだイメージをつかみやすいですね。
■そう考えるとそういう大胆な一面も実は自分のなかにあるってことかも?
安室:そうかも……そういうことになりますよね(笑)。
※編集部注 / 安室奈美恵の数多くのダンスチューンを手がけるサウンドプロデューサー
「世間的には大人な年齢、でもその数字に負けたくない(笑)」
■そんな恥ずかしがりやの安室奈美恵ちゃんが、カップリングの『DARLING』ではつやっぽい吐息を連発してますが……。
安室:今回は歌詞が私のなかで新鮮というか、ちょっと照れました(笑)。年下の男の子を誘惑するような歌詞なんで(笑)。
■“じゃれあって眠って 髪をなでてあげたい~”のあたり?
安室:そう。地でそういう部分がないからホント難しかったっ! これはちょっと頑張りましたね。でも、どうしてもコレは……ってところは書き直してもらいました。たったひと言だったんですけど。もともとはかなり前に聴かせてもらっていた曲で、そのときは歌詞がどうっていう以前に大人っぽさやセクシーなイメージが明確にわかなかったので、そのときがくるまで温存させてもらってました。でも、今ならこんな切り口でとか、こんな見せ方だったらちょっと開けるかもって思ったから。
■それはライブのパフォーマンスとかで?
安室:ですね。そういう部分も徐々に変わってきてるから、選ぶ曲の好みも自然に変化するし、見せたいことやその見せ方も“こういうのならありかな”って幅が広がってるんだと思う。
■流行ってあるけど、前にナシだった曲イコール、永遠にナシではないんだね。
安室:自分が見せられる自信がないものはたぶんわかっちゃうんですよ。ちょっとした迷いとかで。たぶん曲を作る人もカッコいいと思って作るわけだから、カッコ悪いものなんて1個もないし、どれも今のものだったり、いい曲は何年たってもいい曲。そのつもりで私も聴かせてもらってるから曲自体の流行とかはあまり考えなかったりする。そのうえで、自分が今見せられる、と感じたものは私のなかで新しいもので、自信があるものだから見てる人にもちゃんと伝わると思ってる。
■ようやくこの曲でまた一歩大人の域に……ってことでもあるわけだ。
安室:世間的には大人な年齢ですし(笑)、最近は30という数字に負けないっ! っていう思いもちょっとあるしね。
「新しいことをジャッジするためには時間も必要」
■15周年を迎え、また新たなファン層が広がってることに関してはどう?
安室:それは素直にうれしいですね。私がここまで続けてきてるのは、歌が好きで踊りが好きで、自分も変化したいし冒険もしたいから。そのうえでファン層が広がるっていうのは、“間違ってなかったんだな”って思えてうれしい。やっぱり自己満足では終わらせたくないし。曲を出して、その都度認めてくれたり気に入ってくれる人がいるだけで幸せですよね。でも、その人たちを“次の曲にも……”って思うんじゃなく、それが好きならそれでいい。そう思ってる。
■潔いね。
安室:例えば、『Baby Don't Cry』が評判がいいからといって、次も同じようなもので……ってつなぎとめておこうと思うと、結局冒険もできなくなっちゃうし、自分のなかでも音楽を楽しめなくなるから。
■ところで、アルバムはどんな感じに仕上がりそう?
安室:全体像は見えてきたけどまだ曲集めの途中。今回は『FUNKY TOWN』みたいにそれぞれの曲たちがキラキラ光ってたり、前とは違う大人のファンキーさを表現してみたい。はっちゃけつつも落ち着きがあるようなね。
■夏には全国ツアーも控えてるけど、今回はどんなステージになりそう?
安室:前作の『Baby Don't Cry』と今作で、両極端ながらも年相応のことをやってると思うし、ライブの見せ方もそうできれば……。『FUNKY TOWN』のミュージックビデオにちょっと通じるような、フロアな感じのナチュラルなキラキラ感。そのくらいの味付け程度のほうが今の私らしいかなって思って。
■奈美恵ちゃんのなかで年相応とか今の自分て、やっぱり大事なところ?
安室:わりと意識しちゃった感はありますね。30才になるんだってところを。2006年よりは落ち着いて、余裕をもってクールでカッコいいものを作ってみたいんですよ。たぶんマヒしちゃってるんですよね。踊ってないと歌ってる感じがしないとか、テンポの速い楽曲じゃないと落ち着かないとか。踊りたい曲は踊る! そんな欲求を満たすほうに走って、結果究極に疲れても楽しいっていう感覚。そこを2007年はあえてセーブして見せてみようかなって。わりとそういうのって今までなかったから。
■今年は過去最多の公演数なんですよね?
安室:修行僧のような長旅。あえてその道を選んじゃったね、自分。みたいな(笑)。でも、抑えたライブをしてみたいからこそ、長くちょっと試してみたい。それくらいの期間がないとわりとわからないものだから。これで本当にいいのかなとか。2007年はたくさんのホールで経験させてもらって、新たな自分探し&全国触れ合いの旅になったらいいなって思ってます。
■新たな安室奈美恵を引き出してくれるのはファンのみなさん、と。
安室:ですね! よろしくお願いしますっ!
(インタビュー・文 / 釣谷高子)
「大胆な言葉のほうがイメージをつかみやすい」
2007年第1弾シングル『Baby Don't Cry』がロングセラーのなか、早くも今年第2弾シングルがリリース! 今回は前作とうってかわってファンキーなアッパーチューン。「J-POPとR&Bとか、ジャンルを分けてるわけじゃなく、今の自分が歌いたいもの、自信をもってカッコ良く見せられる確信、それがジャッジの基準」と言う彼女。冒険を恐れず、自分スタイルを突き通す。それが安室奈美恵だ。しかし、そこには驚くほど気負いがない。インタビュー中も気づけば笑い満載で、15周年を迎えてもなお“アムロちゃん”“奈美恵ちゃん”と慕われる彼女の人柄がうかがえる。そんな、見る者を圧倒するステージ上では知りえない、意外なまでの素顔を探ってみた。
■新曲『FUNKY TOWN』はアッパーチューンながら、大人っぽさもあってすごく新鮮。これは今年の安室奈美恵の軸になる曲になるのかな?
安室:そんな感じもありますね。あとは、前作『Baby Don't Cry』の反動も多少あったかも。トンがった曲で踊りたい! はっちゃけたい! って。
■今まで歌ってきた曲のなかでも特にとがってるほうじゃない?
安室:“That's T.kura&michico(※編集部注)サウンド”っていう感じですよね。T.kuraさんやmichicoさんの曲って、今私がやりたいことだったり、自分でも気づかない新しい引き出しを作ってくれるような刺激が毎回あって、いつもお願いしてできあがってくる曲を聴くのがすごく楽しみなんです。
■歌詞もかなりワイルドな大人のパーティーアニマルって感じのイメージだけど、奈美恵ちゃんのプライベートって近いものがあったりする?
安室:クラブは行かないですね。10代のころはたまに行ってましたけど。歌詞に“感じ悪いVIPルーム”ってあるけど、そのころは入れなかったし(笑)。
■このレコーデングはどうだった?
安室:楽しかったですね。わりとあっさり迷いもなく。
■こういう曲ってクールなモードにスイッチを切り替えて歌うのかなって思ってたんだけど、実際は淡々とやってるってこと?
安室:たぶん、それはmichicoさんマジックで彼女の歌詞がそうさせるんですよ。自分からこうしなきゃってことじゃなく、本当に引き出される感じ。たぶんmichicoさんは私をすごく読んでて。“たぶんこのコはこういう刺激的な言葉もサラっと言えたり、合う”ってわかってるんだと思う。もしくはこんな言葉を言わせてみたいとかね。
■昔、インタビューで、「YO!」とか「Yeah」っていうのはかなり恥ずかしいって言ってたでしょ。
安室:あ~、それはいまだに難しいし無理ですね(笑)。大胆な言葉のほうがまだイメージをつかみやすいですね。
■そう考えるとそういう大胆な一面も実は自分のなかにあるってことかも?
安室:そうかも……そういうことになりますよね(笑)。
※編集部注 / 安室奈美恵の数多くのダンスチューンを手がけるサウンドプロデューサー
「世間的には大人な年齢、でもその数字に負けたくない(笑)」
■そんな恥ずかしがりやの安室奈美恵ちゃんが、カップリングの『DARLING』ではつやっぽい吐息を連発してますが……。
安室:今回は歌詞が私のなかで新鮮というか、ちょっと照れました(笑)。年下の男の子を誘惑するような歌詞なんで(笑)。
■“じゃれあって眠って 髪をなでてあげたい~”のあたり?
安室:そう。地でそういう部分がないからホント難しかったっ! これはちょっと頑張りましたね。でも、どうしてもコレは……ってところは書き直してもらいました。たったひと言だったんですけど。もともとはかなり前に聴かせてもらっていた曲で、そのときは歌詞がどうっていう以前に大人っぽさやセクシーなイメージが明確にわかなかったので、そのときがくるまで温存させてもらってました。でも、今ならこんな切り口でとか、こんな見せ方だったらちょっと開けるかもって思ったから。
■それはライブのパフォーマンスとかで?
安室:ですね。そういう部分も徐々に変わってきてるから、選ぶ曲の好みも自然に変化するし、見せたいことやその見せ方も“こういうのならありかな”って幅が広がってるんだと思う。
■流行ってあるけど、前にナシだった曲イコール、永遠にナシではないんだね。
安室:自分が見せられる自信がないものはたぶんわかっちゃうんですよ。ちょっとした迷いとかで。たぶん曲を作る人もカッコいいと思って作るわけだから、カッコ悪いものなんて1個もないし、どれも今のものだったり、いい曲は何年たってもいい曲。そのつもりで私も聴かせてもらってるから曲自体の流行とかはあまり考えなかったりする。そのうえで、自分が今見せられる、と感じたものは私のなかで新しいもので、自信があるものだから見てる人にもちゃんと伝わると思ってる。
■ようやくこの曲でまた一歩大人の域に……ってことでもあるわけだ。
安室:世間的には大人な年齢ですし(笑)、最近は30という数字に負けないっ! っていう思いもちょっとあるしね。
「新しいことをジャッジするためには時間も必要」
■15周年を迎え、また新たなファン層が広がってることに関してはどう?
安室:それは素直にうれしいですね。私がここまで続けてきてるのは、歌が好きで踊りが好きで、自分も変化したいし冒険もしたいから。そのうえでファン層が広がるっていうのは、“間違ってなかったんだな”って思えてうれしい。やっぱり自己満足では終わらせたくないし。曲を出して、その都度認めてくれたり気に入ってくれる人がいるだけで幸せですよね。でも、その人たちを“次の曲にも……”って思うんじゃなく、それが好きならそれでいい。そう思ってる。
■潔いね。
安室:例えば、『Baby Don't Cry』が評判がいいからといって、次も同じようなもので……ってつなぎとめておこうと思うと、結局冒険もできなくなっちゃうし、自分のなかでも音楽を楽しめなくなるから。
■ところで、アルバムはどんな感じに仕上がりそう?
安室:全体像は見えてきたけどまだ曲集めの途中。今回は『FUNKY TOWN』みたいにそれぞれの曲たちがキラキラ光ってたり、前とは違う大人のファンキーさを表現してみたい。はっちゃけつつも落ち着きがあるようなね。
■夏には全国ツアーも控えてるけど、今回はどんなステージになりそう?
安室:前作の『Baby Don't Cry』と今作で、両極端ながらも年相応のことをやってると思うし、ライブの見せ方もそうできれば……。『FUNKY TOWN』のミュージックビデオにちょっと通じるような、フロアな感じのナチュラルなキラキラ感。そのくらいの味付け程度のほうが今の私らしいかなって思って。
■奈美恵ちゃんのなかで年相応とか今の自分て、やっぱり大事なところ?
安室:わりと意識しちゃった感はありますね。30才になるんだってところを。2006年よりは落ち着いて、余裕をもってクールでカッコいいものを作ってみたいんですよ。たぶんマヒしちゃってるんですよね。踊ってないと歌ってる感じがしないとか、テンポの速い楽曲じゃないと落ち着かないとか。踊りたい曲は踊る! そんな欲求を満たすほうに走って、結果究極に疲れても楽しいっていう感覚。そこを2007年はあえてセーブして見せてみようかなって。わりとそういうのって今までなかったから。
■今年は過去最多の公演数なんですよね?
安室:修行僧のような長旅。あえてその道を選んじゃったね、自分。みたいな(笑)。でも、抑えたライブをしてみたいからこそ、長くちょっと試してみたい。それくらいの期間がないとわりとわからないものだから。これで本当にいいのかなとか。2007年はたくさんのホールで経験させてもらって、新たな自分探し&全国触れ合いの旅になったらいいなって思ってます。
■新たな安室奈美恵を引き出してくれるのはファンのみなさん、と。
安室:ですね! よろしくお願いしますっ!
(インタビュー・文 / 釣谷高子)
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